佐藤愛子さんに憧れる

先月ダウンしてから1ヶ月たった。寝て起きて、ごはん食べてお風呂入って、トイレに行く。くらいの生活。生きるのにギリギリのことくらいしか出来ない生活をしている。この2年くらいの我慢が限界を迎えたんだろうな。と思っている。これからどういう生活をするのかは改めて考えるとして、とりあえずは休まないといけない。しばらく休養しないと生きていくことも危うい。という状態になってしまった。実際いま頑張って休養していると思う。環境は変わっていないわけだから。それでも、ごはんを頂けてベッドがある。これで有難いと思わないといけないのだろう。

ふだん時間があれば、本を読むが、ダウンしたときはやれることが特に限られてくるので、本を読むというとこはとても貴重なゆとりの時間となる。ベッドサイドの明かりを点けて読む。休み休み。こういうときには刺激のある本は読めないので読むにはエッセイがうってつけだ。最近ハマっているのが佐藤愛子さんだ。

何年か前に、90歳、なにがめでたい。というエッセイが大ヒットして、私も図書館で借りて読んだ。そのときは、わ~若い、元気なおばあさんだな~~!と思った。とりあえずはそれで終わった。それでしばらくは、図書館で見かけたりしたときには、あ、あの面白いエッセイのおばあさんだ。という認識だった。それが最近なんとなく、佐藤愛子さんのエッセイ面白かったから、他のも読んでみよう。と思って、何冊か借りてきて読んでいたら、たちまちハマってしまった。びっくりしたのが、新しい装丁だから最近のかな?と思って読んでいたら、50年前、40代の頃。ということがわかり、えっ、最近のものと思った…。古くない。と感じたこと。やけに回りに出てくるものだけが古い感じがするが、…?と思っていたら、よく見ると佐藤さんが40代のころのエッセイ。とわかり、そんな前からこのような新しい感覚を持っていたのか。と驚いたのだ。今でも充分に通用する価値観。ジェンダー意識。何より自分の意見を曲げない強さに感服した。今よりずっと女性が生きづらかったであろう時代に、この文章。すごいなー…。強い。私はすごく神経が弱いので、こういう強い人間、特に女性に憧れるのだ。また、本当かよ?と思われるかもしれないが、ちょっと私の考え方の中には佐藤愛子さんと似ているところがある。しかしそれは私の中では極論で、理想で、そうは言ってもそんなこと出来るわけないじゃん。とか、それは極論だな。とか思って、ひるんでしまうところなのだが、佐藤さんは、こうだ!!こうなのだ!!と強い文章で言いきる。それがまたものすごく痛快なのだ。これって似ているというか、みんながちょっと思っていても、臆して言えないことを言いきってしまうところ。それが出来てしまうのが佐藤さんの魅力なんだろうと思う。主に女性の。本当に強い女性はカッコいい。しかも現在は90過ぎのおばあさん。ときている。これが憧れずにいられようか。特に私は今はダウンして、日がな一日寝ている。そんな私にとって彼女はヒーローだ。夫の不甲斐なさにも借金にも、更年期障害にも負けず、強く生きてきた、佐藤愛子さんに私は憧れる。ファンレター書こうかな、ってちょっと思っている。作家さんにファンレター書こうかなって考えたのは人生で初めてです。